山本 優里 衣浦職員密着24時！

プロフィール

山本　優里（やまもと　ゆり）

刈谷消防署　警防1係　消防士

採用年度：平成22年度

消防士として現場に立ちながら時短勤務を実現

私は現在、消防士として現場に出つつ、子育てのために時短勤務をしています。通常、消防士は24時間勤務なのですが、愛知県初の試みで、私は月曜日から金曜日が出勤で土日は休み、時間は8時30分から15時15分までの勤務体系になっています。

産休、育休を経て2017年4月に仕事復帰してから約10カ月、当初はみんなが初めてのことなので戸惑うこともありましたが、周囲の協力のおかげで、だんだんと働き方の形が見えてきたように感じています。

私は将来、救急救命士の資格を取得したいと考えているのですが、受験資格を得るためには5年以上もしくは2000時間以上の救急業務経験が必要で、まだ足りていないんです。時短でも平日に毎日勤務することで、2交代制の24時間勤務と変わらない出動機会が得られるため、今の働き方が目標への後押しとなっています。また、少しずつでも現場に出られれば感覚が鈍らないですし、医療は常にレベルアップしているので、現場を離れたらついていけなくなってしまうという危機感もあります。

また、勤務中は出動するだけでなく、救急法などの普及啓発のため、幼稚園や保育園、企業等で行う救命講習にも率先して出向しています。

消防士として働く魅力を女性たちに広めたい！

消防士を目指したのは、学生の頃に大学のジムにトレーニングに来ていた消防士さんと知り合いになったことがきっかけです。いつも朝から来ていて、「今日も疲れたわー」と言いながら、その日の現場の話をしてくれて。学生の私は「すごいカッコいい！めっちゃキラキラしてる！」と思って、「今日の仕事どうだった？」と聞くのがすごく楽しみだったんです。でも、そういえば女性の消防士って見たことがないな。私は柔道をしていたので周りに警察官になる女性はいるけれど、消防士は聞いたことがない。「それなら、自分がパイオニアになってやろう！」そう意気込んで入ったんです。実際は先輩がいて、活躍されていましたが（笑）。とはいえ、女性の消防士はまだ世間に浸透していないと感じるので、この仕事の魅力を広めて、女性をもっと呼び込みたいなと思っているんです（笑）。

女性だから自分だからできることを武器に活躍したい

消防士の仕事は、思うよりも体力勝負です。私は女性の中では体力がありましたし、重いものを持つのも問題なかったけれど、現場では40kg、60kgのものでも一人で持たなければなりません。何でも男性と対等にやらなければならないんです。もちろん、女性だけでなく、たとえば50歳の男性も18歳の男の子と同じ対応を求められます。

以前の私は、男性と張り合おうという意識が強かったのですが、それは無理ですよね（笑）。今は少し視野を広げて、女性だからできること、自分にしかできないことを考え、生かしていきたいと思っています。たとえば、小さな子どもやデリケートな中学生の女の子、妊娠中の女性など、女性が対応したほうが安心してもらえる場合は多々あります。先日も、子供の熱性痙攣の現場では、私自身も同じくらいの子供がいるので、経験を生かした対応をすることができました。

子どもは今2歳で、保育園の送り迎えや熱を出してしまったときなど、家族の助けなしには私も働くことはできません。ですが、子どもが大きくなったらまずは24時間勤務へ戻り、救急救命士の資格をとること。それから、女性ならではの心遣いや自分にしかできないことを武器として、さまざまな場面で活躍することを目標に仕事を続けていきたいと考えています。

1日のタイムスケジュール

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください