打揚煙火の消費について
煙火を消費する場合は本来知事(市町村長等)の許可が必要であり、消費にあたって守るべき基準は「火薬類取締法」で規定されています。例外的に一定の大きさや数量以下の煙火については無許可で消費することが認められていますが、その場合であっても「火薬類取締法」の消費の基準は遵守する必要があります。ここでは、その中で特にご注意いただきたい基準や、事故例からみた注意点を紹介します。煙火を消費する際は、煙火の製造・販売業者が実施する保安教育を受け、指示に従っていただくほか、これらの基準を遵守して事故防止に努めてください。
最初の事故から特に注意いただきたいこと
- 打ち揚げは経験のある者を含めた2名以上で行うこと。
- 煙火の打ち揚げ場所周辺の、可燃物の撤去、草刈りを徹底すること。刈取った枯草は付近に放置しない。
- 消火用の水(バケツ)、消火器等を用意すること。
基本的事項
- 酒気を帯びていないこと
- 強風(風速10m以上)、大雨、火災警報など、危険の発生するおそれがある場合は打ち揚げを中止すること
- 盗難予防に留意すること
- 18歳未満の者は煙火の消費に従事させないこと
打ち揚げ場所
- 打ち揚げ場所は、人の集合する場所、建物等に対し次の距離をとること
煙火の直径 |
距離 |
直径12cm超15cm以下 |
160m |
直径9cm超12cm以下 |
130m |
直径6cm超9cm以下 |
100m |
直径6cm以下 |
50m |
- 打揚筒と打揚者の間に20m以上の距離が取れない場合(直接点火する場合)は、畳床又は同等以上の防護措置を講ずること
- 打ち揚げ場所の付近では喫煙、焚火など火気を使用しないこと
- 打揚筒は確実に固定すること
打ち揚げる時は
- 煙火は使用前に吸湿、導火線の損傷等の異常がないことを確認し、異常があった場合は使用しないこと
- 打揚場所は立入禁止とし、危険がないことを確認した後でなければ点火しないこと
- 煙火及び打揚火薬は、容器に収納し、取出しの都度完全にフタか覆いをすること
- 打ち揚げ従事者はヘルメットを着用すること
- 打揚筒は、他の打揚げに従事している者に係る打揚筒に対して、2メートル以上の距離をとること
- 煙火を打揚筒内に入れるときは、紐等を用いて静かに降下させること(連発打揚の場合を除く)
不発の場合の措置
- 打ち揚がらない場合は次のとおり措置すること
- 打揚筒内をのぞき込まずに直ちに打揚筒から離れること
- 十分な時間が経過した後に、打揚筒内に多量の水を注入する等の当該煙火が打ち揚がらない措置を講じ、煙火を取り出すこと
- 不発の煙火がある場合には、すみやかに回収して水に浸す等の適切な措置を講ずること
その他の注意事項
- 一日の消費作業終了後は、やむを得ない場合を除き、消費場所に火薬類を残置させないこと
- 煙火を運搬するときは、衝撃等に対して安全な措置を講ずること。
- 打揚筒の設置場所に携行する煙火の数量は、当該打揚げに必要な数量を超えないこと。
- 打揚筒は、風向を考慮して上方その他の安全な方向に向け、かつ、打揚げの際の衝撃により当該打揚筒の方向が変化しないように確実に固定すること。
- 打揚筒の使用中は、必要に応じてその内部を掃除すること。
このお知らせでは、号砲などの打ち揚げの際に特に注意をいただきたい事項を抜粋し、ご理解いただきやすいよう表現を変えて紹介しています。煙火消費にかかる技術基準の詳細については、火薬類取締法施行規則第56条の4をご確認ください。